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高森明勅
2015.1.11 23:00

最もコンパクトな戦後史論(2)

戦後史第2期は東西冷戦開始からその終結まで。

そこでの日本の位置付けはアメリカの「属国」
建前上はアメリカの同盟国で自由主義陣営の一員)。

サンフランシスコ講和条約により国際法上、主権を回復しても、
わが国の主体性が抑圧されている状態が解消した訳ではない。

第1期に由来する憲法の拘束で「戦力」
未満の自衛隊しか持てない
日本には、
日米安保条約によって国内に米軍が留まった。

在日米軍の使命は2つ。

1つは、ソ連の脅威に対抗すること。

もう1つは、「ビンの蓋」論に示されているように、
日本の“
暴走”?を抑えること。

岸信介首相は、安保改正によって日本を少しでも一人前の
独立国に近づけよう考え
た。

だが憲法の制約もあり、今もその目的は達成出来ていない。

この時期に由来する日本を巡る国際的‐
国内的な構造を仮に
サンフランシスコ体制と呼んでおく。

但し注意すべきは、
先行するポツダム体制もなお維持されていることだ。

憲法は勿論、手付かず。

東京裁判に由来する歴史認識(東京裁判史観=連合国史観)も
訂正されず、国際社会の「常識」
であり続けている。

国連安保理の常任理事国も旧連合国で占められ、
憲章の敵国条項も(1995年に「旧敵国条項の削除を検討する
報告書承認」決議はなされたものの)
そのままだ。

サンフランシスコ講和条約そのものも、
第11条により東京裁判その他の“戦犯”裁判の判決「受諾」
強要していた。

ポツダム体制からサンフランシスコ体制に移行したというのではな
く、
2つの体制は重層的に組み合わされていると見るべきだろう。

そこでは日本の主体性が抑圧され、
正義が否定されている状態は何ら変わっていない。

克服されるべき「戦後レジーム」とは、
この国際的‐
国内的な構造の総体に他ならないだろう。

だから、ただ朝日新聞を叩けばよいとか、
アメリカに頼ればよいといった、
単純かつ無責任な話では全くない。

それは実に困難な課題であり、
極めて戦略的でクレバーな取り組みが必要になる。

(続く)

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「『新戦争論1』と戦後70年」

平成27年2月8日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

次回「ゴー宣道場」(28日開催)のテーマを

「『新戦争論1』と朝日新聞の慰安婦報道」としていたが、

変更しようと思う。

「『新戦争論1』と戦後70年」としたい。


朝日新聞の慰安婦報道もこの中に括って、

議論の俎上に載せる。

 

『新戦争論1』はまだ発売されてないから、
師範方が
ブログで書けない。

だが発売されたら、日本の戦争に関する議論では、

無視できないものになるので、テーマに入れる。

 

「朝日新聞の慰安婦報道」だが、
これも緻密な読み方
を強いられるから、
師範方がブログで書くのが億劫に
なるだろう。

そこで「戦後70」という大枠をテーマにすれば、

師範方も書けるはずだ。

天皇陛下が年頭に当たっての感想で、

この機会に満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に

学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、

今、極めて大切なことだと思っています
と仰っている。


このメッセージを受け止めよう。

 

戦後70年をどう思うか?

何を日本人は考えるべきか?


大いに議論しよう。

読者諸君も何を議論したいか、意見を聞かせてほしい。

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成27年1/28(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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